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各委員会の活動
大阪青年印刷人協議会
令和4年度 全青協近畿ブロック協議会
2022年11月10日

2022年11月5日(土)あべのハルカス25F貸会議室にて、13時00分より近畿ブロック協議会が開催。大印工からは浦久保理事長、高本副理事長、山本副理事長、滋賀印工からは立花副理事長をご来賓としてお迎えし、全青協からは岩村議長をはじめとした各副議長に来阪頂き、多くのご参加を全国から頂くことが出来た。

はじめに、全青協事業テーマである『本業(じく)を変えない儲かリノベーション』について岩村議長より挨拶と趣旨説明を頂いた。コロナという過酷な時期の中、改めて既存事業を軸にした生き残り戦略を立てる必要がある。如何にして収益を確保するかを真剣に考え、能動的に取り組む議員各社が独自の収益モデルを発見できるようにすることが本セミナーの目的とされた。

序章から三章まではプレゼンターを白石指名副議長が担当。製造業および印刷業と、GAFAや国内IT関連企業を比較しつつ収益モデルの差異を指摘。多様な企業事例を参照しつつ、単品売切モデルから収益多様化・利益化を目指す『利益イノベーション』への移行の必要性を訴えた。従来ものづくり産業で志向されてきた新商品開発や品質向上などの価値創造では、必ずしも利益が生まれるとは限らない。まず自社の利益獲得を優先し、それに合わせて価値創造を最適化させてビジネスモデルを構築する。利益は後からついてくるものではなく、事前に利益の出る仕組みを如何に作りこめるかが重要とした。

事業利益の生み出し方として、30個の類型から価値獲得モデルが紹介され、企業対顧客の複数の関係性を改めて俯瞰した。そこで、ある業種での常識は別業種では革新的に映る可能性があり、全ての価値獲得の手法は収益源の組み合わせと磨き上げによるものであることを再認識した。

第四章からは岩月指名副議長が担当された。収益源の多様化・強化へ更に焦点を当て、『売り手側の収益源の多様化』=『買い手側の課金ポイント』を如何に増やしていくかを考える。製品の多角化では従来の収益形態から変化がない。主要プロダクトを取り巻く補完サービスや補完プロダクトを課金ポイントに変えていく。一般に主要プロダクトを取り巻く環境を見た際、外周に向かう程に営業利益率は高くなっていくことも活用して、課金ポイントを増やしていく。

加えて課金者と購買時間軸に対しても言及された。現在売上が少ない顧客や、顧客以外のステークホルダーが課金者となる可能性を模索する。子供向け映画など、サービスの主体と課金者が異なるケースでは、顧客関係者が課金者となることがある。更に、価値観が多様化した現代だからこそ、急を要するなどの状況に応じ、課金額の増加に応じる顧客も少なくない。ステークホルダーも我々同様に変化を求められている中、従来では難しかった協業の形を構築できる可能性も広がっている。

近年普及しているサブスクリプション形式に見られるようなサービスやプロダクトと支払方法の多様化にも目を向ければ、購買時間軸を変えることが顧客の課金に誘発できる可能性も考えられる。

最後に岩村議長より、目標を遠くに置くほどに仲間と共に新しい試みを学び実践することが重要であると総括を頂き閉講となった。今年も多数のご参加を賜りましたこと、改めて御礼を申し上げます。